「透明人間の骨」が完結!いろいろ考えさせられた!
ジャンプ+で連載されていた「透明人間の骨」が最終回を迎えました。
ひと通り読んだうえでの感想になりますが、どこまでも透き通るように清純で、なんとも切ない物語でした。
全22話と、決して長くはない話ですが、いろいろと深く考えさせられることもありました。
さて、ここから先はネタバレ的なことも含みます。
「透明人間の骨」は、「どこにも居たくない」と思っていた少女が「ここに居たい」と思えるようになる、心の成長を描いた作品だと思います。
自己否定から自己肯定への移り変わりはあまりに自然で、それはいわゆる「良き友人」によってもたらされます。
「環境が人を作る」とはいいますが、まさにそのとおりですね。
ボク自身にも、もっと若い頃にそういった友人だったり恋人との出会いがあれば、もっと人生変わっていたんだろうな、と思います。
まあ、友達は少ないものの、今の自分にはそれなりに満足していますけど。
人はひとりでは生きていくことはできません。
また、ひとりぼっちで生きて、死んでいくのはつらすぎます。
タイトルでもある「透明人間の骨」は、そんな孤独の終着点でしょうか。
誰にも見えない「透明人間」は、死んでも永遠にひとりぼっちです。
孤独であることは不幸なこと、逆に言えば、大切だと思えるような誰か、自分を大切だと思ってくれる誰かがいるということは、本当に幸せなことなのだと思います。
たぶん当たり前のことなんでしょうが、そんなことをこの作品は教えてくれたような気がします。
最終回ということで、物語の終わり方には賛否両論あるみたいです。
あっさりしすぎているとか、もうちょっと続きがほしいとか、そういう意見もあるみたいですが、作品のテーマが「心の成長」であれば、最終回のあとの話は個人的には蛇足じゃないかと思います。
自分の犯した罪を償うために、前を向いて未来に向かうために一歩を踏み出した、それで十分なんじゃあないでしょうか。
最後に、作中で引用されていたアナログフィッシュの「Receivers」という曲の歌詞です。
もしかして君 優しくされたいの?
奇遇だね 僕もそう思ってたんだ
〜〜〜
締め切ったWindow
開けたら空だった
なんかすごくいい歌詞ですよね。
アナログフィッシュは名前を知っている程度であまり聴いたことがなかったんですが、ちょっと興味もちました。